アボガド事件
ずっとずっと昔の話・・・・
私の実家は町の小さな果物屋さん。
私が尊敬する父が、
本物の果物のおいしさを味わって欲しいと、
きりもりする果物屋。
そこで私は、
父の働く姿を見て育った。
果物屋の息子だからといって、
果物に詳しいわけではない。
季節の果物もよくわかっていない。
ただ、父親が市場に出かけるのに着いていき、
“競り”を見たり、
父親が卸の方と話をしているのを見るのが
楽しかった。
そして、仕入れの後にたまに連れて行ってもらえた
喫茶店や駄菓子屋が一番の楽しみだったのは、
言うまでもない。
そんな環境で育った私は、
果物素人に関しては強気だ。
たいして知らないくせに、
果物のうんちくをたれる。
「メロンが旨いとか言ってもね、全部じゃないんだよ。
やっぱ、JAによって全然、味が違うからね。」
とか。
「みかんを食べるならば、青島みかんのLサイズくらいまで。
和歌山とか蒲郡のものは、甘いからね。
酸味と甘みを求めるならば、青島だね」
とか。
父親がお客さんに説明する言葉を
興味がないであろう友達ににしゃべっていた。
そんなある日のこと。
私はうんちくをたれ始めた。
「森のバターといわれる、アボガド知ってる?
醤油をつけて食べれば、
下手なまぐろよりも旨いよ。」
と、鼻高々に説明していた。
*当時、アボガドはそんなに知られていなかった。
すると、一人の主婦が、
「おいしいよね~。スーパーでマグロを買ってきて、
そこにアボガドを刻んだものを入れて食べると、
安いマグロが最高のまぐろの味になるんだよね~」
ぬぅ。
ぬぅ。
ぬぅ。
そんな食べ方はおもいつきもせんかった・・・・
その時、私は悟りをひらいた。
自分がいかに、小さな井戸の中にいたのかに
気づかされた。
杉浦さんはよく、人の話を聴くよね。
と言われることがある。
話している側からすると、
人の話を真剣に聴いてくれるいい人だと思われるらしい。
でもね。
違うんだよね。
別に、その人のためを思って話を聴いているのではなくて、
アボガド事件が思い出されるんです。
人様の話を聴かせていただいていると。
人の話を一生懸命聴けば聴くほど、
自分の未熟さを教えてもらえるんです。
自分と他人との違いに気づかされるんです。
自分の足りないところに気づかされるんです。
だから、人の話をしっかりと聴かせていただくことで、
私はまた成長できるんです。
先日お会いしたジェットストロークの社長さんなんて、
私よりも歳下なんです。私よりもメタボなんです。
でも、日本一になるだけあって、
哲学をもって、仕事をされているんです。
私は思わずメモをとってしまったんです。
私は本から学ぶことが好きだし、
たくさんすばらしい本にも出会いました。
でもね、
しっかりとお話を聴かせていただくと、
誰もがみんな、私にはない考え方をお持ちで、
私に気づきを与えてくれるんです。
また誰か、
お話を聴かせてもらえないかなぁ~
ブザン公認マインドマップインストラクター
杉浦
こんにちわ。メタボっぷりを発揮している佐々木です。 これからも世界の股を開くため、私なりのラポール構築を目指します。(笑)