おやっさん理論について
先日、たまたま立ち話をしたナースは、
ナースといいながら、職人であった。
彼女はナースという肩書き以外に、
もうひとつの肩書きがある。
そして、そちらを本業にしたいといい、
修行をしているらしい。
その、彼女の職業とは、板前。
彼女に仕事の話をきいても、
病院の話だとか病棟での夜勤の話は一切でてこず、
仕込みの話やおやっさん(師匠?)の話ばかり。
客から見れば、すし屋だろうと懐石料理だろうと、
割烹料理だろうと、
料理長や店の主のことを”大将”と呼ぶのだろうと思って
いたけれど、
彼女いわく、「”大将”と”おやっさん”では全く意味が違う」
、だそうだ。
話は飛びますが・・・・
先日、とあるセミナーの音声をいただいた。
某大企業の支店長のセミナーです。
その方(アヤパンとでも名づけておこう)が赴任すればたちまちに、
日本一の営業所に生まれ変わる。
しかも、僅差の一位ではなく、
他の追随を許さない、ダントツの一位。
営業マンは全員ノルマを達成し、
顧客が営業所を応援する。
組織作りに関して、泉さん(あっ、私の知り合いです)に相談した時、
ゴルフ仲間のアヤパン(仮称)を紹介してあげるよ!
と言われ、セミナーを開催してもらうことになった。
あいにく私は都合がつかず参加できなかったのだけれど、
組織作りの本質を学ばせていただくことができたと思っている。(音声で)
アヤパンは一体何をしたのか?
コーチング? いや違う!
殴る蹴る? いや違う!
おっかさん? いや違う! ニアピンだ!
おやっさん? そう、おやっさん。
繰り返しアヤパンの偉大さをお伝えすると、
日本でも最下位に近い成績をキープしていた営業所が
アヤパンが赴任して1年以内に、全国一位になった。
しかも、やはりダントツの一位。
ちなみに、この会社。
世界的にも有名な会社。
アヤパンは一体何をしたのか?
セミナー音声を何度も聞き、
私が導き出した答えは、おやっさん理論。
アヤパンの講義の中では、
ジャック・ウェルチだとか、ナイチンゲールだとか、
ラム・チャランだとかの名前がでてくるけれど、
そういった理論は、後付けの感じがした。
そしてアヤパン自身も理論の占める割合は
わずかだと言っていた。
アヤパンがしたことは
おやっさんになりきったこと。
そしておやっさんであることを心から楽しんでいること。
料理人の業界において、おやっさんとは、
・とことん面倒を見る
・職人として、背中を見せる
・顧客の声を生に感じている
↑
この3点を満たしたリーダーのことを”おやっさん”と呼ぶ。
そしてこのようなリーダーのあり方をおやっさん理論と呼ぶ。
社員やパートのおばさんまでも、
わが子のように愛し、親父のように面倒を見る。
だから、大将ではなく、おやっさん。
アヤパンには、そのような職人さを感じた。
もちろん、おやっさんにならない方法論もあるわけだし、
おっかさんの方がよいかもしれない。
おやっさんであることは人間関係作りの基礎であって、
おやっさんでありさえすれば何事もうまくいくわけではない。
いや、うまく行かないことだらけだと、アヤパンは言う。
しかし、おやっさんは我が子のように部下を育てる。
マサチューセッツの教授が言うように、
まずな”関係の質”を作りあげることに集中する。
(成功循環モデル ダニエル・キム)
他の支店長のように、
できが悪いからと、愚痴をいわない。
成長段階なんだから、出来なくて当たり前。
できるようになる方法を一緒に考える。
そんな”おやっさん度”が、自分は低い気がしている。
しばらくは、”おやっさん度”を高めることを意識して
みようと思います。
そして、ふと思ったけれど、
朝会だとか、読書会、女子会などがブームだけれど、
(今は)できの悪い(可愛い)部下を、
立派に成長させるために思考錯誤する、
おやっさん活をしてみたくなった。
『言葉の前に心あり、言葉の後に行動あり』
これ、愛知不動産の石黒社長から教えていただいた言葉です。
今日も、反省ばかりじゃ。
ブザン公認マインドマップインストラクター
杉浦 元重
元重よ!おやっさんになることにコミットしたのか?
BY 杉浦 一栄
そういや、千葉県のジェットストロークの佐々木さんも、
おやっさんタイプだな。
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