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学び続ける大人のためのブログ

保育園からのお便り(メンタルモデル~その1)

娘たちの保育園からお便りをいただいた。


――――――――――――――――――――

夏祭り、お迎え時間のお願い
子供たちの楽しみにしている「夏祭り」が
●月X日にあります。

●月X日、PM3:30分までに
お迎えをお願いします。

軽食をすませてお越しください。
――――――――――――――――――――

このお便りを読んだ時の妻との会話です。



「これ、どういう意味だろうね?、説明不足じゃない?」

保育園が夏祭りに誘ってくれている。
PM3:30分にお迎えに行く必要があるようだ。
普段はPM4:30頃にお迎えに行っている。
いつもよりも1時間早くお迎えに来て!
そして、一度家に帰って食事をすませてくること。

軽食って?夏祭りでも何か食べられるの?
何時開始なのかはわからない。

どんな服装(浴衣?)を着せていけばいい?
盆踊りみたいなことはするのだろうか?

子供たちが保育園で夏祭りに向けて
一生懸命練習している様子。
 (家で、よく踊っているので)

子供たちも楽しみにしている様子。

そんな気持ちにさせてくれる、
保育園にとても感謝している。

ただ・・・
説明が少ない。

夏祭りが何時から開催されるのかよくわからない。

夏祭りって、うちの子供たちが踊るの?
おそらくそうだと思うけれど、
そんなことは一切書かれていない。

「ビジネスやセミナーの案内だったら、ありえないね。
 説明が不親切すぎるね」

と、僕はいい、
保育園はいつもこんな不親切な説明なのだろうか?
と疑問を持った。

さて、ここからの内容は、
チームや組織で活動・仕事をする場合、

【相手の言動(発言や行動)の背景にまで
 注意を向けることは必要なのだろうか?】
という“問い”をもって読んでいただけると
うれしいです。

しかし、妻と話をしていて、自分の前提に気付く。

ビジネスの場合は・・・・

という前提に立ち、保育園の行動を判断している
自分がいる。

保育園がビジネス的要素を含んだものかどうかは
別として、
いや、そういう判断はどうでもよくて、

自分の色眼鏡で相手の行動を判断している
自分に気がついた。

「情報が少なすぎて困ります!」

と相手を批判するのではなく、

「どうして必要な情報が書いていないのか?」

素朴な疑問として、
相手の前提や背景・意図に対し純粋な
興味をもって、聴いてみることが大切だと思う。

「僕は(ビジネスという視点をもってしまっていて)、
情報が足りないと感じたけれど、
先生たちはどう考えてる?」

と、相手の考え方を素直に聞いてみるのが
必要だと思う。

素直な気持ちで聞いてみたら、

「あっ、そうですね。これくらいの情報で十分かなと、
思っていました。(思い込んでいました)」

という回答が返ってくるかもしれない。

あるいは、なんらかの意図があって、
本当に必要最低限の情報だけをのせているのかも
しれない。

こちらが先生に聞くという行動をとること、
そういった相互のやりとりを狙っているのかもしれない。

時には、

「どうして必要な情報が書いていないのか?」

と、相手に対して疑問を持つのではなく、

「そもそも、ビジネスにおいても、
詳細な情報が必要なのだろうか?」

と、自分が当たり前と思っている(思い込んでいる)
自身のメンタルモデルを問う勇気が必要だ。

自身の思い込みに気付く勇気、
思い込みを脇において人と関わる勇気をもつことで、
新しい学習のチャンスが起こる。

僕はずっと、
同じ職場で働く人同士、協力すべきだ。
と思っていた。

これは、自身の原体験にも絡んでくる話だが、
ずっと、そう思い込んでいた。

だからこそ、
助け合いが少ないと思える職場や
人を道具のように扱うような職場の話を聴き、
憤りを感じていた。

だが、
数値的な結果のみを求めている職場があり、
働く人もそれのみを求めている職場があることを
知った。

知った時、
自分の価値観や信じていたものがくずれていくような
感じがし、ものすごくショックを受けた。

一方で、胸のあたりがすっと軽くなった。

何がいい・悪いという判断をするのではなく、
そういった働き方をのぞんでいる人がいる。

 (ちなみに、ビジネスは結果がすべてだという意見を
 いう人の中にも、本当に売り上げや営業成績のみが
 大事だ、という意味で言っている人もいれば、
 そのような数値を出すことがまず優先される、という
 意味で使っている人もいるような気がしている。)

そして、
そういう働き方をのぞむ理由や背景があるはずだ。

自分の判断をわきにおいて、

「どうしてそういった働き方をのぞんでいるのですか?」

と純粋な気持ちで聞いてみないことには、
僕の色眼鏡は外れない。
そこで働く人たちの本当の想いにふれることは
できない。

そして、
本当に助け合いは必要なのだろうか?

と、自身に問う心の余裕や学習意欲がなければ、
相手を受け入れることはできないかもしれない。

1610年。
ガリレオが天体観測用の望遠鏡を大学教授たちに
披露しました。

「これはすごい」

「遠くにある景色がすぐそばに見える!」

教授たちは、賛嘆したそうです。

しかし、その望遠鏡で月を見たとき、
大学教授たちはこういったそうです。

(望遠鏡は)「下界においては見事に働くが、
天上にあってはわれわれを欺く」

口をそろえて、そう指摘したそうです。

『進化する人、しない人

 ―人間力を高めるための精神進化論』より

というのは、この時代、

天体は神の住む世界であり、
月の表面は、クレーターだらけのでこぼであるという事実を、
望遠鏡を通してみていながらも、
受け入れることができなかったようです。

自身のメンタルモデルに気付き、
必要があれば改め、(理想を言えばそれを楽しむ!
他者のメン
タルモデルを理解し、
受け入れることは、
時に勇気がいること。

ただ、
個人としても組織としても成長し続けるためには、
過去のデータや経験からは答えが出ない場合は、
メンタルモデルに気付き、必要があれば、
疑う勇気が必要だと思う。

そのためには、
評価・判断をわきにおいて、相手の話を聴く。

相手の話を通じて、
反論したい気持ち、何かを伝えたいと思った気持ちが
起こっていることに気付き、いったん受け止め、

「本当に自分が言おうとしていることは正しいのか?」
「自分が言おうとしていることはどんな前提に立っているのか?」

と、自身に問う、

そんなトレーニングが必要だと思う。

もっと簡単なトレーニングとしては、

「どうしてそう思うのですか?」

と、純粋な気持ちで聞いてみること。

「やっぱダイエットって大事だよね」

と言われれば、

「うん。そうだよね。健康って大事だよね」

と、勝手に相手の言葉をうばうのではなく、

「どうしてダイエットが大事だと思うの?」

と、相手がそう思う背景を聞いてみる。

お昼ご飯に
「カレーが食べたい」と言われたならば、

「どうしてカレーが食べたいの?」

と純粋な気持ちで聞いてみる。

時に、うっとおしがられるかもしれないけれど、
相手の言葉の裏にあるものを聴く
トレーニングとしては、おすすめです。

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コメント

    • さなだ
    • 2013年 7月 11日

    杉浦さん

    いつもありがとうございます。
    真田でございます。

    今までNLPやら何やらやってきていて、
    相手に気づきを与えるために質問を用いる
    って思っていましたが、
    自分に気づきをもたらすために聞いてみる
    って「うぉ〜!!!」って感じです。

    そして、そういうスタンスの方が、結果的に相手にも気づきを得てもらえることにもなるのだろうなと思いました〜(^O^)

    • 杉浦
    • 2013年 7月 14日

    真田さん。
    こちらこそ、いつもありがとうございます!

    僕も、
    相手に気付きを与えるための質問よりも、素朴な質問、さらに自分自身にも問いが起こるくらいの姿勢の方が、自然な感じがして、僕も好きです!

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