「私ひとりでトイレ行けたよ!」 と喜ぶ女性の話 1
おはようございます。
人材育成コンサルタント@名古屋の杉浦です。
昨日下記の記事を書きながら、
⇒https://ntc-pro.net/archives/51997572.html
改めて、
僕はどうして人材育成の仕事をしているのだろう?
と考えました。
ひとつ思い出したのは・・・・
「私、ひとりでトイレに行けました!」と
笑顔を見せてくれた1人の女性の話です。
僕は昔、
愛知県にある愛知医科大学付属病院で、
勤務医をしていました。
「何科だったのですか?」
と良く聞かれますが、
リハビリテーション科です。
リハビリテーション科の医師って何?
という方もいらっしゃると思いますので、
簡単に説明すると、
脳出血、脳梗塞、くも膜下出血、
脳腫瘍、がん、重度な交通事故
などで麻痺や体力低下された方の
全身管理をしながら、
社会復帰を支援する仕事です。
語源をお伝えすると、イメージがわきやすいかもしれません。
リハビリテーションとは・・・
re:再び
habilitate(habilitation):ラテン語の「habilis」に由来。
「適した」という意味
つまり、
身体に麻痺などを持ちながらも、
再び適した状態。
もっとわかりやすくいうと、
復権(再び社会で活躍できる)を
支援する医学的なアプローチです。
ある時、
「先生、この患者さんのリハをしてください」と
他科の先生から依頼を受けました。
30代女性で、
がんがあり、抗がん剤治療を受けていました。
抗がん剤治療を受け、
ベットに寝ている時間が多くなると、
どうしても体力が落ちてきます。
かといって、30代ですから、
やりたいこともあるでしょうし、
体力が落ちるには早すぎます。
「Tさん、リハ科の杉浦です。
これからリハをさせていただきますが、
Tさんはどうしたいですか?
まず、目標を立てましょう」
Tさん
「先生、私自分の足で歩いてトイレに
行きたいです」
そんなの簡単でしょ?
と思われるかもしれませんが、
Tさんには、トイレに行けない理由がありました。
つづく
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