トニー・ブザン先生ありがとうございました。

Yさん、こんにちは!
プリッツドクターの杉浦です
先日、マインドマップ開発者のトニー・ブザン氏が亡くなられたと聞きました。
世界中の教育者、、教育を受けるこどもたち、大人たちに多大な影響を、夢を与えた人でした。
ノーベル賞にも何度もノミネートされるほどの方でした。
残念でなりません。
この記事では、トニー・ブザン氏を偲び、彼との出会いや彼が私たちに残してくれた言葉を紹介したいと思います。
トニーの書籍、マインドマップとの出会い
最初にトニーの本を見たのは、浪人して予備校に通っていたころ(1994年)だったと思います。
『これが驚異のマインドマップ放射思考だ』という書籍です。
もっと賢くなりたくて(少しでも勉強を効率的にしたくて)、購入したのを覚えています。
でも、すぐには使いませんでした。
大学に入り、医学部で学ぶ膨大な知識の習得のために、もう一度この本を読みなおし、それからマインドマップを書くようになりました。
これまで頭の中でごちゃごちゃになっていた知識が、書けば書くほど整理されていき、「どうしてもっと早くマインドマップを使わなかったんだろう・・・」と後悔したのを覚えています。
膨大な量の医学知識がシンプルに一枚の紙にまとまった時の衝撃、知識同士が有機的に見事につながった時の感動は今でも覚えています。
その感動を伝えたくて、同級生の何人かに医学知識をまとめたマインドマップを見せたけれど、「何これ、よくわからない」と言われたのを覚えています。
この時は、マインドマップ関連の書籍はあまりなく、マインドマップを知っている人はほんの一部で、また【マインド】という言葉から、何か怪しいものだと思っていた人もいたそうです。
あとになって知ったことですが、トニー・ブザンしの著書『頭がよくなる本』(所版は確か、1974年頃発刊)は東大合格者の中ではかなり有名だったそうです。
トニー・ブザン氏に直接出会い指導を受ける
2007年頃、カリスママーケッターの神田昌典氏がトニーを日本に呼び、マインドマップを教えるインストラクター養成をするという案内が届きました。
世界的に有名なトニーを呼ぶためには、何千万円も必要だったそうです。
会場には100名ほどの人が集まり、僕もその中にいました。
一日目はインストラクター養成のための講座ではなく、「まずは君たちがマインドマップのかき方や楽しさを知ってほしい」と言われ、一日かけてマインドマップのかき方を学びました。
正直、マインドマップのかき方は本で勉強したし、一日もかかるのかなと思いました。
しかし、開発者トニーが教えてくれるマインドマップはこれまでに僕がかいていたマインドマップとは全く違うもので、私たちの脳には無限の可能性があるということ、その科学的データ、脳の無限の可能性を開発するマインドマップのかき方、世界中で活用されている事例などを学びました。
私たちの脳の学習能力は年齢とともに下がっていくといわれますが(赤ちゃんの頃の学習能力ははんぱないですもんね)、マインドマップは大人の脳でも十分に学習能力を高められるものだと体験・体感・理解しました。
その後、トニーから学んだ本物のマインドマップを使い続けていったのですが、様々な知識がシンプルに整理され、同時に記憶も簡単になり、人の話がよく理解でき、アイデアが湧きだすようになり、どんどん頭がよくなっていっているのを実感しました。
トニーが僕たちに教えてくれたこと
一日目の講義が終わり、質疑応答の時間です。
トニーは、これまでにされたことがないような質問をとても楽しみにしていました。
世界中でマインドマップを教えていて、いつも似たような質問をされるのでしょうね。
マインドマップのかき方などについていくつか質問が出たあと、受講生のひとり倉橋さんがこんな質問をしました。
「日本では小学校や中学校でいじめが問題になっています。どうしたらいいのでしょう?」
「素晴らしい質問だ!」とほめたあと、トニーは目を輝かせながらこう教えてくれました。
「自分の才能に目覚めたら、他人をいじめる暇なんてなくなり、自分の才能に夢中になり、没頭する」
ブザン
確か、そのような内容だったと思います。
いじめをする人は自分の才能や可能性に気づいていないだけ。自分には才能も可能性もあると気づいたら、それが楽しくて、うれしくて、それを磨くことに時間を費やすようになり、他人をいじめたり他人を非難するなんてことに時間を使わない。
そんな意味ですね、
「そんなの理想論だ」「そんなこと言っても、いじめはなくならない」といじめの被害にあった人、その両親、学校現場の人は思うかもしれません。
でも、まれかもしれませんが、マインドマップを学んだあと、夢中になってマインドマップを書き続ける子供を見ることがあります。
勉強嫌いだった子が、「もうやめたら?」とこちらが言っても、ずっとマインドマップで社会の教科書をまとめ続けていたこともあります。
自分には芸術性のかけらもないと言っていた学校の先生が、マインドマップをかき続けていてある時、「先生、アイデアやイメージが次々とあふれてきて、マインドマップから音楽が流れてくるんです」と目を輝かせながら、伝えにきてくれた事もあります。
そういう姿を見ると、トニーが言っていることを信じることから、変化が始まるかもしれないと思いました。
いじめをする人たちのいじめをする心理や行動ばかりに目を向けるのではなく、「この子の才能は何だろう?」「この子にはどんな隠された可能性があるのだろう?」と、その子の才能に目を向けることも必要かもしれません。
トニーに会ったのは、インストラクター養成講座とこども向け講座でトニーと神田さんが講師をしていた時だけでしたが、亡くなったと聞いて、もう一度あのトニーのキラキラした子供のような眼を、見たかったなと思いました。
杉浦
この記事へのコメントはありません。